世界各地で紛争や迫害などにより、住んでいた場所を追われた人の数が昨年、7千万人を超えて過去最高を更新した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が「世界難民の日」の20日を前に年次報告書を発表した。19日、ベルリンで記者会見したグランディ高等弁務官は「故郷を追われた人たちとの連帯がさらに必要だ」と訴えた。
報告書によると、国内避難民が約4130万人、難民が約2590万人、難民申請中の人たちが約350万人となった。合計人数は1年で約230万人増え、20年前と比べると倍増した。ただ、これには政情不安のベネズエラから逃れた人たちの数は一部しか反映されておらず、実際はさらに多いとみられるという。
難民の出身国で多いのはシリア…