主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は2日間の日程を終えて29日、閉幕します。最後は会議全体を総括する「首脳宣言」が採択されます。昨年のサミットではトランプ米政権の強い意向を受けて、それまで毎回明記されていた「保護主義とたたかう」という文言が削除され、衝撃が走りました。その年の世界の様相が色濃く反映される宣言文。一体どうやって決まるのでしょう?
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日本は今回、初めて開催国として議長役を務めます。宣言採択にこぎ着ける上でも、全体をとりまとめる重責です。まずは、この議長国がどうやって決まるのか見ていきましょう。
主要7カ国首脳会議(G7サミット)の場合は仏、米、英、独、日、伊、カナダが順番で毎年開催し議長を務めます。1975年にカナダを除くG6で始まり、76年にG7へ。98年にロシアが正式に加入してG8となるも、ウクライナへの介入などの問題で批判を受け、2014年にロシアを除くG7の枠組みに戻りました。日本は79年の東京を皮切りに16年の伊勢志摩サミットまですでに6回の議長国を務めています。
一方のG20。初開催は08年…