米自動車大手フォード・モーターは27日、欧州で計5工場を閉鎖し、域内の全従業員の2割にあたる1万2千人を削減すると発表した。欧州市場で苦戦が続いていたところに、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる混乱が追い打ちとなり、生産の大幅縮小が避けられなくなった。
発表によると、英国とフランス、ロシアの車両工場やエンジン工場など計5カ所を2020年末までに閉じる。スロバキアの変速機工場も、カナダの自動車部品大手マグナ・インターナショナルに売却。欧州に抱える24工場は、18工場まで減る。ドイツやスペインの工場でも勤務体制を見直し、操業時間を減らす。
削減される1万2千人のうち2千人はホワイトカラーの職種。フォードは世界のホワイトカラー社員計7千人を削減する計画を打ち出しており、その一環でもある。
欧州フォードのローリー社長は…