独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が11日発表した2018年のグループ世界販売台数は、前年比0・9%増の1083万4千台だった。3年連続で過去最高を更新し、トヨタ自動車を上回るのは確実だ。世界販売の首位争いは、18年上半期(1~6月)に首位に立った日産自動車・仏ルノー・三菱自動車の3社連合の結果次第となる。
VWの世界販売が1千万台を超えるのは3年連続。15年は排ガス不正の影響で落ち込んだが、16、17年は首位に立った。欧州連合(EU)が昨年9月に本格導入した新燃費試験への対応の遅れなどから、18年は西欧で前年比横ばいだったが、ブラジルやロシアで同2~3割増。販売の約4割を占める最大市場の中国でも、米中摩擦の影響などで年後半は伸び悩んだものの、かろうじて前年実績を上回った。
トヨタが昨年12月に発表した18年のグループ販売台数(ダイハツ工業と日野自動車を含む)の見通しは前年比2%増の1055万台。日産三菱・ルノー連合の18年上半期の世界販売台数は553万8千台で、VWグループと約2万台の差で首位だった。近く発表される年間実績でもVWを上回り、初の年間首位に立つかどうか注目される。VWが3社連合を上回れば、3年連続の世界一となる。(ロンドン=寺西和男)