ライブコマースで何を販売できるだろうか。新型コロナウイルスによる肺炎の影響により、多くの業界がオフラインからオンラインに転換し、ライブ配信で家や自動車を売るなど、ライブコマースは人々の想像を超えつつある。「証券日報」が伝えた。
EC史上初 4千万元でロケット販売
3月27日、淘宝(タオバオ)は公式微博(ウェイボー)で、大胆なアイディアを打ち出した。「ライブコマースでロケットとか、衛星とか、恋人とか、さらにベビーシッターも売ったらどうか?」。その後、大勢のネットユーザーが、「@薇■(女へんに亜)、早くロケットを準備してよ」などと書き込んだ。
微博を転送されたライブコマース界きってのインフルエンサーの薇■さん(viya)は、「OK、でもどこに販売できるロケットがあるの?」と発信。すると航天科工ロケット技術有限公司から薇■さんに、「弊社はロケットを提供できます」との連絡が入った。
4月1日朝、淘宝の公式微博は「ロケット事業部」の発足を発表し、その日の夜8時にライブコマースでロケットの販売を開始し、技術の専門家を呼んで「ロケット購入のアドバイス」も発信した。この日はエイプリルフールだったため、冗談と受けとめる人も少なくなかった。
そして同日午後8時40分頃、ライブコマースの女王・薇■さんが登場して今回の商品である小型キャリアロケット「快舟」の打ち上げサービスの内容を紹介し始めた。元々の価格は4500万元(1元は約15.2円)だったが、ライブコマース優待価格で4千万元に割引き、最初に50万元の手付金を払う。
同社市場部の曹夢部長はライブコマースでのロケットサービス販売に関連して、「今、宇宙産業の仕事をしていて、伝統を打ち破りたい、影響力をより多くの人々に及ぼし、みなさんに関心をもってもらい、理解してもらい、可能なら宇宙産業に関わってもらいたいと思っている」と述べた。
中国では2015年より政策の支援を受けて、商業宇宙企業が徐々に市場の注目を集めるようになり、現在は50社以上が宇宙探索の道のりの中で絶えず発展を遂げ、中国の宇宙航空の発展で重要な役割を担っている。
これまでライブ配信パーソナリティは商品を販売する際、数秒で売り切れるケースが少なくないことから、「急いで急いで」と大声で促すことが多かった。しかし今回、薇■さんは、「よく考えてから注文してね」と呼びかけた。