湖北省水害・干ばつ対策総指揮部によると、長江の水位が上がり、中小規模の河川でも水害に対する警戒が高まっているほか、ダムも危険水位を上回り、鉄砲水や二次災害の土砂崩れ、土石流などの土砂災害が発生しやすい状況になっている。現時点で、省全域の被災者数は535万4500人に、直接的な経済損失は53億2600万元(1元は約15.3円)に達している。人民日報アプリが伝えた。
6月8日に梅雨に入って以降、湖北省ではこれまでに6度の豪雨に見舞われ、同日から今月3日午前8時までの間に、省全域の雨量は累計で平均363.9ミリに達している。例年の梅雨の時期の平均総雨量250ミリを45%上回り、1961年以降で2番目に多い雨量となっている。増水期に入った5月1日以降の雨量の78%に当たる量が同期間に降ったことになる。襄陽市樊城区余崗駅、荊門市東寶区石橋驛駅、宜昌城区、遠安県などの降水量も過去最多を記録している。
同省の80以上の県・市・区が暴雨や豪雨、集中豪雨に見舞われ、うち17県・市・区は3度の暴雨に見舞われた。洪水などの自然災害により、同省の被災者は延べ535万4500人に達し、死者は7人、行方不明者は1人となっている。また、延べ3万4700人が緊急避難した。その他、農作物の被災面積は5148.6万ヘクタールで、うち401.6万ヘクタールは農産物が全滅となった。倒壊した家屋は1936棟。
大雨の影響で、河川やダムなどは現在も水位が高い状態のままとなっており、長江主流の湖北区間は全ての河川で水位が高まり、今月2日午前8時の時点で、漢口ステーションの水位は26メートルと、警戒水位を1メートル超えた。例年同期の水位より2.56メートルも高い。主要な5つの湖の水位も全て危険水位を超えており、最も多い時でダム1081ヶ所が危険水位を超えた。
天気予報によると、梅雨は7月中旬まで続き、4日から7日、10日から12日、そして14日から15日にかけて、3回にわたり強い降雨があるという。強い降雨がしばしば発生し、これまでの降雨と重なったため、大気の不安定な状態により、局地的な豪雨、雷や強風などの悪天候も頻発しやすい状況となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年7月7日