アマチュア3団体として希望入団枠の撤廃を求めていた日本高校野球連盟の田名部和裕参事は21日、大阪市内で記者会見し、「希望入団枠の即時撤廃を申し入れていたのに、なぜ結論が出なかったのか。信じられない思いだ。アマ3団体として受け入れられない」と述べ、電話でプロ側に抗議した。
日本高野連は04年1月にプロ側と「ドラフト制度を変更する場合は高野連の同意を必要とする」などとする覚書を交わしており、田名部参事は「われわれは希望入団枠の撤廃をすでに求めているわけで、現行制度が維持される場合も覚書に定める高野連の同意は必要だ。アマ側の協力なくしてドラフトは成り立たないという意識がプロ側にあるのか」との見解を示した。
日本高野連は22日に全国理事会を開くが、早大の清水勝仁選手(退部処分)が在籍していた岩手・専大北上が加盟校にふさわしいかどうかも協議する。同校では04年に当時の監督が別の選手のプロ入団をめぐる金銭供与で無期の謹慎処分を受けている。相次ぐ金銭授受の発覚に、田名部参事は「最終的な処分は日本学生野球協会で決まるが、加盟校として除名に値するぐらい悪質だと考えている」と語った。【滝口隆司】