大阪・ミナミのステーキチェーン店「ペッパーランチ」で女性客を拉致し、乱暴したとして強盗強姦(ごうかん)と逮捕監禁の罪に問われた元店長、北山大輔被告(26)に対し、大阪高裁は28日、求刑(懲役10年)を上回る懲役12年を言い渡した1審・大阪地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。若原正樹裁判長は「大阪きっての繁華街の飲食店で女性が監禁、暴行される前代未聞の事件。1審判決が重すぎるとは言えない」と述べた。
判決によると、北山被告は元店員の三宅正信・服役囚(26)=懲役10年が確定=と共謀し、昨年5月9日未明、1人で食事に訪れた20代の女性客にスタンガンを押しつけて緊縛。約5万5000円入りの財布を奪ったうえ、睡眠薬を飲ませて大阪府泉佐野市内のガレージまで車で連れて行き、乱暴した。
大阪地裁の杉田宗久裁判長は昨年9月、「共同強姦行為が単独より違法性が高いことを量刑上考慮すべき」として、求刑より重い判決を言い渡していた。【遠藤孝康】