アメリカで不良債権を買い取るために75兆円もの公的資金を投入する法案をめぐって、議会から異論が出され、政府と議会で調整が続いています。
金融危機に対応するため、アメリカ政府は先週、金融機関からの不良債権買い取りに総額7000億ドル、日本円にして75兆円もの公的資金注入の方針を打ち出し、今週中の議会通過を目指しています。
しかし、議会・民主党からは、買い取りに当たってはその金融機関の株式の一部を政府が取得すべきだ、当該金融機関の役員報酬を制限すべきだ、といった異論が出されています。
また、金融機関だけではなく、住宅ローンの借り手に対する支援などもあわせて実施するよう求める声も上がっていて、ブッシュ大統領は22日、金融危機克服に絞って早く法案を成立させるよう求める声明を発表しました。
上院の銀行委員会のメンバーも、法案の早期成立では一致しているものの、内容をめぐる政府と議会の間の折衝の先行きには不透明感が出てきています。(23日10:41)