タイの国王が、82歳の誕生日を迎え、祝賀イベントが開かれました。
毎年恒例の祝賀イベントですが、今年は国王の誕生日を祝うと同時に、より強く、その健康回復と長寿を願う場にもなっています。
現役の君子としては世界最長、在位63年を誇るプミポン国王も82歳を迎えた今年は、入院が長引くなど、健康不安が深刻化し、この日も病院から王宮での祝賀式典へと向かいました。
「私の誕生日を盛大に祝ってくれる国民の皆さんの温かい気持ちにとても感謝しています」(タイ プミポン国王)
自ら地方に足を運んでの農村新興策などによって、国民から絶大な敬愛を集めてきたプミポン国王は、即位以来10回にも及ぶクーデターの際など、しばしば対立する勢力の仲裁にあたり、国民融和の要として、大きな役割を果たしてきました。
タイでは3年前のクーデター以来、タクシン元首相を支持するかどうかで国民が真っ二つに割れ、混乱が続いていますが、プミポン国王の誕生日の前後に限っては双方がデモ活動を自粛する配慮をみせています。
一方、今年国王の健康不安をきっかけに株価が急落したことはその存在の大きさを象徴する出来事で、裏を返せば国王の健康いかんによっては政情がいっきに不安定化する懸念もあります。(06日04:15)