衆院予算委員会は4日、安倍晋三首相と関係閣僚が出席して、外交や経済について集中審議を行った。中東の過激派「イスラム国」が邦人2人を殺害したとみられる事件について、首相は「日本人の命(を守る責務は)、すべからく国の最高責任者である私にある。その責任を引き受けるのは当然のことだ」と語った。民主党の細野豪志政調会長への答弁。
1月の中東歴訪時の演説がイスラム国を刺激した可能性があるとの指摘に対し、首相は「彼らの意向に沿うスピーチはあってはならない」と強調。「(演説で)選んだ言葉が不適切だったとは考えていない」と語った。
細野氏は、首相の演説が拘束されていた2邦人の安全に影響を与える可能性を事前にシミュレーションしたかをただしたが、岸田文雄外相は「様々な事態と状況、わが国の立場や責任を総合的に判断した」と述べ、明確な言及は避けた。
昨年12月に後藤健二さんが拘束されたと後藤さんの家族から連絡を受けた際の対応について、岸田外相は「イスラム国である可能性は否定できないが、確たる情報は得ていなかった」と語った。