安倍晋三首相は10日午前、全閣僚でつくる日本経済再生本部で「この国会には農業、医療、エネルギー、雇用といった岩盤規制改革を強力に進める法案を含め20本を超える(成長戦略関連の)法案を提出する」と表明した。「今年はあらゆる改革を大きく実現する一年だ。安倍内閣の改革に終わりはない」とも語り、成長戦略の実行を推進する考えを強調した。
政府は全国農業協同組合中央会(JA全中)の監査・指導権の廃止などを盛った農業協同組合法改正案や、地域を絞って規制緩和する国家戦略特区法改正案などを今国会に提出し、成立をめざす。6月をメドに現行の成長戦略の改定版をまとめる方針で、首相は「新たな検討課題に対応した政策の具体化に取り組んでほしい」と関係閣僚に指示した。
再生本部では昨年6月に策定した成長戦略の具体的な実施時期や担当閣僚を定めた実行計画と、成長戦略の進捗状況を記した報告書を了承し、その後の閣議で決定した。報告書は産業競争力強化法に基づき今国会に提出する。