【シリコンバレー=兼松雄一郎】米IT(情報技術)大手シスコシステムズが11日発表した2014年11月~15年1月期決算は、純利益が前年同期比68%増の23億9700万ドル(約2880億円)だった。売上高は7%増の119億3600万ドル。大規模な法人向けの受注が好調で、前年同期の不振の反動もあり業績を伸ばした。
実質的な1株利益は0.53ドル(前年同期は0.47ドル)で、売上高とともに市場予想を上回った。同日の米株式市場の時間外取引でシスコ株は買われ、株価は5%以上上がった。
ただ、安全保障上の懸念などから外資系企業への風圧が強まっている中国の2割近い落ち込みにより、アジア・太平洋地域の受注は6%落ちた。電話会見でジョン・チェンバーズ最高経営責任者(CEO)は「新興国で盛り返すにはもう少し時間がかかる」と語った。