【シカゴ=野毛洋子】米農務省は10日発表した2月の穀物需給で、米国の小麦の期末(2015年5月末)在庫推定を前月比500万ブッシェル増の6億9200万ブッシェルに引き上げた。ロイター通信集計のアナリスト予想平均を300万ブッシェル上回った。欧州との輸出競争が激化するなか、ドル高による輸出需要の減少を見込んだ。世界の期末在庫推定も前月比引き上げた。
トウモロコシと大豆の期末(15年8月末)在庫推定量は引き下げた。トウモロコシは同5千万ブッシェル減の18億2700万ブッシェルを見込み、アナリスト予想平均を下回った。米エネルギー情報局(EIA)が今年のガソリン消費量の増加を予想しているため、エタノール材料としての需要が拡大するとみた。
大豆は同2500万ブッシェル減の3億8500万ブッシェルとアナリスト予想平均を下回った。輸出と米国内の加工需要の拡大を見込んだ。