【ブリュッセル=御調昌邦】欧州連合(EU)のユーロ圏各国は16日、ブリュッセルで財務相会合を開き、ギリシャへの金融支援問題を再び協議した。ギリシャと他の各国の意見には依然として開きが大きく、議論は難航が予想される。協議のカギを握るドイツのショイブレ財務相は独ラジオ番組で、同日の会合で合意する可能性について「懐疑的だ」と語ったという。
EU側とギリシャは12日に両者の共通点や相違点などを点検する実務者協議を設けることで合意し、週末にかけて作業を進めてきた。欧州委員会のユンケル委員長は15日、ギリシャのチプラス首相と電話で財務相会合などについて協議した。モスコビシ欧州委員(経済・財務担当)は16日の会合前に「ギリシャがユーロ圏に残留する建設的な結論を得ることが目標だ」と述べた。
ユーロ圏は11日にも臨時で財務相会合を開いたが、ギリシャと他国で合意できなかった経緯がある。ギリシャへの金融支援は2月末が期限となっており、残された時間は少なくなってきている。