17日午前の東京外国為替市場で、円相場は3日続伸した。12時時点では1ドル=118円34~37銭近辺と前日17時時点に比べ26銭の円高・ドル安水準で推移している。前日の欧州株式相場が下落し、低リスクとされる円が買われた前日の海外市場の流れを引き継いだ。16日のユーロ圏財務相会合で欧州連合(EU)とギリシャ政府の交渉が決裂した。ギリシャ債務問題に対する懸念から対ユーロでの円高が進み、円の対ドル相場に波及して円買い・ドル売りが入った。一時118円24銭近辺まで上昇した。
もっとも、円の上げ幅は限定的だった。円が118円台前半に上昇する場面で、国内輸入企業などの円売り・ドル買いが出た。「財務省が正午締め切りで実施する20年物国債入札の結果を見極めたい」(国内銀行の為替ディーラー)といい、積極的な円買いは手控えられた。
9~12時の円の安値は118円52銭近辺で、値幅は28銭程度だった。
円は対ユーロで大幅に3日続伸した。12時時点では1ユーロ=134円36~39銭近辺と同1円18銭の円高・ユーロ安水準で推移している。ギリシャ債務問題が嫌気され、円買い・ユーロ売りが優勢だった。
ユーロは対ドルで続落した。12時時点では1ユーロ=1.1351~54ドル近辺と同0.0077ドルのユーロ安・ドル高水準で推移している。ギリシャの金融支援に関する交渉決裂を受けたユーロ売りが対ドルでも優勢だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕