柔道女子でドーピング違反の恐れのある薬を服用したためドイツでの国際大会を直前になって欠場した78キロ級の緒方亜香里(了徳寺学園職)と70キロ級の田知本遥(ALSOK)について、日本女子の南條充寿監督は25日、強化指定の除外や出場停止などの厳罰を科す可能性を示した。欧州遠征から帰国した成田空港で「強化選手の義務を怠った。いろいろな処分の選択肢がある」と語った。
2人は2012年ロンドン五輪代表。全日本柔道連盟(全柔連)は強化委員会で処分を検討する。内容が厳しければ今年8月の世界選手権出場は困難になり、来年のリオデジャネイロ五輪代表選考にも影響を及ぼす。
南條監督によると、選手はチームが管理する薬を使う必要があるが、緒方は遠征前から禁止物質メチルエフェドリンを含む市販薬を服用。ドイツで田知本も使った。不安に思って申告し、大会開幕前日に欠場を決めた。
2人は世界選手権代表選考を兼ねた4月の全日本選抜体重別選手権(福岡)にエントリーしている。
全柔連は過去に、体重超過のため国際大会で失格した選手を強化指定から除外した。〔共同〕