【フランクフルト=加藤貴行】独フォルクスワーゲン(VW)が27日に発表した2014年12月期決算は、純利益が前期比20%増の108億4700万ユーロ(約1兆4500億円)だった。傘下の高級車メーカー、アウディとポルシェの販売が伸び収益性が向上した。営業利益は9%増の126億9700万ユーロと大きく伸び、過去最高を更新した。
売上高は3%増の2024億5800万ユーロ、新車販売台数は4%増の1014万台と、これらも最高を更新した。会計上は金融収支に計上される中国事業も好調な販売が続き、利益に貢献した。
15年12月期の業績見通しは売上高が最大4%増、売上高営業利益率は5.5~6.5%になると見通した。前期の利益率は6.3%。南米やロシアの販売低迷が続き、VWブランドの乗用車部門のコスト削減もこれから本格化するため、今期はグループの収益性が低下する可能性がある。