【NQNニューヨーク=古江敦子】6日のニューヨーク商品取引所(COMEX)で金先物相場が大幅に5日続落した。取引の中心である4月物は前日比31.9ドル(2.7%)安の1トロイオンス1164.3ドルで終えた。一時は1162.9ドルと、中心限月として2014年12月1日以来ほぼ3カ月ぶりの安値を付けた。朝方発表の2月の米雇用統計が市場予想を上回る内容となり、外国為替市場でドルが主要通貨に対して上昇。ドルの代替投資先とされる金に売りを促した。
2月は非農業部門の雇用者数が前月比29万5000人増と市場予想(同24万人増)を上回り、雇用回復の勢いが続いていることを裏付けた。米連邦準備理事会(FRB)が政策金利の引き上げに動きやすくなったとの見方が浮上。金市場への資金流入が細るとの観測が強まり、金の売りにつながった。
銀は下落。プラチナは4日続落した。
原油先物相場は続落した。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近である4月物は前日比1.15ドル安の1バレル49.61ドルで終えた。ドル高を背景に、ドル建てで取引される原油の割高感を嫌気した売りが出た。米株式相場の大幅下落で投資家心理が冷え込み、リスク性の高い資産とされる原油を売る動きにつながった面もあった。
ガソリン、ヒーティングオイルは3日続落した。