ミンククジラを対象にした宮城県三陸沖の調査捕鯨が10日、同県石巻市の鮎川港を拠点に始まった。北西太平洋での調査捕鯨の一環で、捕獲上限は昨年と同じ51頭。最長5月26日まで、半径約90キロの沿岸海域で進める。
実施主体は地域捕鯨推進協会(福岡市)。宮城や千葉、和歌山各県の小型捕鯨船計4隻が集まり、式典後に出港した。
沿岸の調査捕鯨は、例年春は鮎川沖、秋は北海道・釧路沖で行われている。捕獲後に胃の内容物などを調べ、水産資源に与える影響を探る。
国際司法裁判所(ICJ)は昨年3月の判決で、それまでの計画に基づく南極海での日本の調査捕鯨停止を命じた。政府は判決を受け北西太平洋での計画も見直し、昨年は以前に比べ規模を縮小していた。〔共同〕