【シンガポール＝菊池友美】世界銀行は13日、日本などを除く東アジア・大洋州地域の途上国の2015年の経済成長率が、14年10月に発表した予測の6.9％より0.2ポイント低い6.7％になる見通しだと発表した。中国の景気減速や原油安によるマレーシアなど資源輸出国の不振が成長率を押し下げるとみている。

世銀は15～17年の中国の成長率は７％前後と14年の7.4％から減速するとの見通しを示した。中国の持続可能な成長には「構造改革と景気刺激策のバランスが重要になる」と述べた。

中国以外の同地域の途上国の15年成長率予測は5.1％と、前回調査の5.3％から下方修正した。足元の原油価格の下落は多くの途上国にとってガソリン補助金などを廃止する好機になる一方、マレーシアなどの資源輸出国では財政再建が課題だとした。