関西電力高浜原子力発電所3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを認めた福井地裁(樋口英明裁判長)は、決定理由で「基準地震動を超える地震が高浜原発に来ないというのは根拠の乏しい楽観的見通しにすぎず、現実的で切迫した危険がある」と指摘した。
そのうえで、原子力規制委員会の規制基準について「深刻な災害を引き起こす恐れが万が一にもないといえるような厳格な内容を備える必要があるが、基準は緩やかすぎて、適合しても安全性が確保されていない」と判断。事故が起きれば地域住民は取り返しのつかない損害を被る恐れが生じるとして、差し止めの必要性を認めた。