電気事業連合会が17日にまとめた2014年度の電力需要実績(速報、10社合計)は13年度比3.0%減の8230億1000万キロワット時で4年連続のマイナスだった。東日本大震災後に企業や家庭で節電が一段と浸透しており、01年度以来、13年ぶりの低水準に落ち込んだ。寒暖が穏やかで、エアコン需要も振るわなかった。
工場向けの「産業用大口」は1.2%減の2631億9300万キロワット時で2年ぶりのマイナス。13年度に消費増税前の駆け込み需要に対応した生産活動が活発だったため、14年度に反動減となって表れた。家庭向けの「電灯」は4.0%減の2731億100万キロワット時で4年連続で減った。気温の影響に加え、電気料金の上昇を受けて節電意識も高まっている。
同時に発表した15年3月の需要実績は3.8%減の702億7000万キロワット時と2カ月連続で減った。気温が比較的高く、暖房需要が伸びなかった。産業用大口は2.3%減の217億9700万キロワット時で11カ月連続の減少だった。