【ニューヨーク=西邨紘子】米製薬大手メルクが28日発表した1~3月期の決算は、純利益が前年同期比44%減の9億5300万ドル(約1134億円)となった。事業売却などの影響に加え、ドル高が重荷となった。特殊要因を除く1株利益は0.85ドルで、前年同期の0.88ドルにはとどかなかったが、市場の予想(0.75ドル程度)は上回った。
売上高は8%減の94億2500万ドル。中核の処方薬事業は2%減だった。ただ、為替の影響を除くと5%増と改善。主力の糖尿病治療薬が伸びたほか、がん治療の新薬も貢献した。同社は2015年12月通期の業績見通しを、前回予想の1株利益3.32~3.47ドルから3.35~3.48ドルに引き上げた。