ロームは30日、ルネサスエレクトロニクス子会社の滋賀工場(大津市)の半導体生産設備を2016年2月に取得すると発表した。取得額は十数億円とみられる。従業員220人の一部を受け入れる。自動車や産業機器などの電力を変換・制御する電子部品やセンサー向け半導体などの生産能力を増強する狙いだ。
滋賀工場内の直径200ミリ(8インチ)ウエハーの生産ラインを譲り受ける。土地・建屋は賃借する。ルネサスは同ラインで汎用マイコンやパワー半導体関連製品などを生産しているが、閉鎖する方針を示していた。
ロームは自動車や産業機器向けの電子部品事業に注力している。高い稼働率が続く京都市や福岡県、宮崎県の現行設備にルネサス滋賀工場の生産ラインを加えることで、関連する電子部品の生産能力を3~5割増やす。