【ニューヨーク=高橋里奈】米東部メリーランド州ボルティモアのローリングスブレイク市長は3日、市内全域の夜間外出禁止令を解除した。ボルティモアでは黒人男性が警察に拘束された後に死亡した事件を受け、4月27日に大規模な抗議活動が始まり放火など暴動に発展。市は28日に夜間外出禁止令を発動した。抗議活動はようやく沈静化しつつある。
ボルティモアでは4月12日に逮捕された黒人男性のフレディ・グレイさんが護送車で移送中に致命傷を負い、1週間後に死亡した事件を巡って警察への抗議活動が続いていた。1日には州検察当局がグレイさんの逮捕に関与した警官6人を殺人などの疑いで訴追、迅速な対応を示して事態の沈静化を図った。
米国では4月初旬にもサウスカロライナ州で白人警官が丸腰の黒人男性を射殺、黒人に対する警察の暴力的な対応が人種差別や格差に根ざした社会問題に発展している。