安倍晋三首相が6月上旬にウクライナを訪問し、ポロシェンコ大統領と会談する調整に入ったことが9日、分かった。6月7~8日にドイツで開く主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)の前に立ち寄る形を想定している。ウクライナ情勢の安定に向けた日本の支援継続を伝えるとともに、平和的な解決をめざしてロシアとの対話を促す考えだ。
首相は昨年10月にイタリアでポロシェンコ氏と会談し、早期のウクライナ訪問の要請を受けていた。訪問が実現すれば、ウクライナと対立するロシアを刺激し、北方領土交渉に影響が及ぶ可能性もある。首相は国際情勢や安全保障法制の関連法案の国会審議日程をにらみながら、訪問を最終判断する。