日経平均株価に押し目買いの好機は訪れるか?
前述のように、4月30日の日経平均株価は前日終値比で500円以上もの大きな下落となった。それは、まず前日(29日)に発表された1-3月期の米実質国内総生産(GDP、速報値)が前期比年率0.2%増と、市場予想の1.0%増を大きく下回る低調な伸びにとどまったことが大きい。
さらに同日の日銀金融政策決定会合において政策の据え置きが決定されたことに加え、公表された日銀の「展望レポート」において物価見通しが下方修正されたことなども影響しているものと思われる。一部にあった日銀追加緩和への期待が4月下旬の2万円超えに一役買った部分もあることは否定できず、ここから一旦は調整局面入りとなる可能性も封印はできない。執筆時の日経平均株価は、今年1月16日の安値と4月1日の安値を結ぶ下値支持(サポート)ラインを下抜け、さらに重要な25日移動平均線(25日線)をも下抜けるという、チャート上では弱気のパターンとなっている。
目先注目したいのは、やはり25日線を再び上抜ける強気のトレンドに戻れるかどうかということであろう。ここで、しっかりと25日線を上抜けてこないと、25日線自体が下向きとなり、あらためて調整ムードが色濃くなる可能性が高い。その場合は、次に心理的節目である1万9000円が意識されやすくなるものと見られ、さらに同水準をも下抜ける展開となれば、もはや4月1日安値(1万8927円)が視野に入ってくる。場合によっては、一時的に1万8500円近辺まで下押す場面があってもおかしくはなかろう。
連休明けには、いよいよ15年3月期決算の発表も本格化し、慎重な企業側の今期計画に対して市場が一時的にも失望の反応を示す可能性は封印できないものと思われる。このような時期だけに、やはり相当の慎重さが求められることは言うまでもない。もちろん、長い目では強気継続と考えられ、一時的にも調整を交えることとなれば、そこは押し目買いのチャンス到来と考え、当面は好機をうかがいたいところと言えるだろう。
上一页 [1] [2] [3] [4] 下一页 尾页