4月26日投開票の福岡県直方市議選を巡り、投票用紙に特定の候補者名を勝手に書き、不在者投票をしたとして、福岡県警捜査2課は14日、同市の特別養護老人ホーム「愛和園」の施設長、寒竹智之容疑者(52)=同市=ら4人を公職選挙法違反(投票偽造)の疑いで逮捕した。
他に逮捕されたのはいずれも同園の職員の森口典子容疑者(57)=北九州市八幡西区=、久原佳子容疑者(42)=直方市=、篠崎義久容疑者(52)=同市=の3人。
捜査2課によると、同園は県選挙管理委員会が指定した不在者投票の実施施設で、寒竹容疑者が不在者投票の管理者を務めていた。他の3人は投票を監視する立会人や、字が書けない入所者の代筆役などを務めていた。
同園で代理投票した入所者は計24人いるといい、捜査2課は組織ぐるみの犯行の可能性もあるとみて、他に不正がなかったかも調べる。
逮捕容疑は4月下旬、園内で実施した直方市議選の不在者投票で、投票に関する意思表示ができない80~90代の女性入所者2人の投票用紙2枚に特定の候補者名を記入し、同市選管に送った疑い。県警は4人の認否を明らかにしていない。