相模原市選挙管理委員会は25日、4月投開票の市議選南区選挙区で、最下位当選者と0.661票差で敗れた次点候補を、当選とすると発表した。次点候補の異議申し立てで20日に票の再点検をした結果、有効票1票が見つかっていた。
落選となる現職が25日から21日間以内に神奈川県選管へ不服の審査申し立てをしなければ、次点候補の当選が決まる。
市選管によると、次点で落選したのは無所属の大槻和弘氏(59)。同じ名字の候補がいたため票が案分され、得票数は3303.339票だった。最下位当選の民主党、小林丈人氏(43)は3304票だった。定数18に29人が立候補した。
開票時に無効票とされた1票について、市選管は20日の再検査で、氏名を誤記された大槻氏の票と判断した。票には「大つきか〇ひ」と書かれ、名の一部が判読できなかった。同じ大槻姓の対立候補の名は「研」で、和弘氏への票と認めた。
市選管は区選管との結果の違いに「遺憾」とし、「1票であっても信頼という点で市民に迷惑を掛けた」と謝罪した。
大槻氏は25日に記者会見し「今回の開票事務はずさんと言わざるを得ない。全面的に認められ安心した」と述べた。落選の決定を受けた小林氏は記者会見で「納得できない。県選管に申し立てをする方向で考えている」と反論した。〔共同〕