米投資会社サーベラスが、西武ホールディングス（9024）株の発行済み株式総数の約10％を売却したことが28日、わかった。サーベラスが28日に関東財務局に提出した大量保有の変更報告書で明らかになった。サーベラスが保有する西武ＨＤ株は発行済み株式総数の35.45％から25.59％に低下した。経営の重要事項を株主総会で否決できる３分の１超を割り込んだ。

モルガン・スタンレーＭＵＦＧ証券は21日に西武ＨＤ株の発行済み株式総数の約10％にあたる3375万株を転売目的で取得し、22日には市場外の取引で売却が完了したと発表していた。一連の取引について、サーベラスは「コメントは差し控える」とした。

サーベラスは今回の株式売却後、モルガン・スタンレーＭＵＦＧ証券に対して提出した証明書に基づいて、自由に株式が売却できない「ロックアップ期間」を８月25日までと設定された。

サーベラスは2006年に設立した西武ＨＤ株を1000円強で取得したと見られる。日本証券業協会によると、５月21～22日の西武ＨＤ株の市場外取引での売買数量は6832万株で、平均売買価格は3043円だった。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕