大阪府の松井一郎知事は11日の府議会で、今年度の補正予算案からカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に向けた調査費約3800万円を全額削除する修正案を提出、可決された。府議会は同日閉会した。
IRを巡っては橋下徹大阪市長が5月市議会で、人工島の夢洲(ゆめしま、同市此花区)に建設した場合の経済波及効果などを調べるために約7600万円の補正予算案を提出。だが自民党や公明党などから慎重論が出て、10日の市議会で約3千万円に大幅に削られた。府は市の調査を補助する形で補正予算案を提出していたため、撤回することになった。
松井知事は府議会閉会後、記者団に「大阪府・市がIRを誘致しないという判断もあるんだと(海外のIR事業者に)伝わると思う」と他都市との誘致競争で後れを取る懸念を述べた。