「NAVERまとめ」を運営するLINE子会社の島村武志社長のコメント。プレスリリースに掲載されている。無断転載に関して「プラットフォーム責任者として誠に遺憾に存じます」とした。
朝日新聞社など報道7社と無料通信アプリ大手のLINEは26日、LINEの子会社が運営するインターネット上のまとめサイト「NAVERまとめ」に無断転載されている7社の写真や画像約34万件を削除することで合意したと発表した。
一般の人が情報をまとめた記事を公開する「まとめサイト」では、報道各社や個人が著作権を持つ写真などが大量に無断転載されており、著作権侵害との指摘が出ている。運営会社がこれだけ大規模に写真や画像を削除するのは国内では例がない。
合意したのは朝日新聞社のほか、産経新聞社、日本経済新聞社、毎日新聞社、読売新聞グループ本社の全国紙と時事通信社、共同通信社。LINEは7社のニュースサイトに掲載されていた写真や画像34万件をすでに削除した。再発防止策として7社のサイトなどから転載しにくくする投稿制限措置も取る。
報道7社は昨年8月、少なくとも3千件が無断で「NAVERまとめ」に転載されているのを見つけ、LINEに調査を要求。LINEは「NAVERまとめ」掲載の写真など約2700万件のうち、7社からの無断転載が約34万件にのぼることを確認した。
「NAVERまとめ」を運営するネクストライブラリの島村武志社長は「無断転載が行われている実情につき、プラットフォーム責任者として誠に遺憾だ」とするコメントを発表。
一方、報道7社は「無断利用が横行すれば、著作物の保護と利用のバランスが崩れ、コンテンツの再生産が困難になることを強く危惧する。今後も無断利用について調査・申し入れなどを行う」としている。