東京都は19日、都庁舎の安全対策を強化すると発表した。期間限定で来庁者の手荷物検査を試行するほか、非常階段の利用も制限する。2020年の東京五輪を見据え、庁舎の警備を強化する狙いで、課題や効果などを検証した上で本格導入につなげる。
警備員による手荷物検査とゲート式金属探知機による所持品検査は29日~7月末の期間限定で試験実施する。検査場所は第一本庁舎1、2階のエレベーター前や議会棟1、2階の出入り口などに設ける。第一本庁舎の3階以上のフロアや議会棟を利用する都民らが対象になる。
既に手荷物検査を行っている展望室利用者に対しては金属探知機による検査を追加。約1カ月間の試行を踏まえ、都民の利便性と安全確保を両立できる対策を検討する。
非常階段は29日~16年3月末の利用を制限。一部のフロアで階段を閉鎖したり、出入り口に警備員を配置したりする。
このほか、警備員も増員し、巡回警備の頻度を増やす。不審者や不審物などを早期に発見し、迅速に対応できるようにする。