高速道路に設置する看板の発注を巡り、土木会社側に便宜を図った見返りに現金約70万円を受け取ったとして、大阪府警捜査2課は26日、西日本高速道路の子会社「西日本高速道路ファシリティーズ」の総務部次長、玉置智一容疑者(52)を高速道路株式会社法違反(収賄)容疑で逮捕した。
また、大阪府箕面市の土木会社「近畿施設サービス」の社長、室屋伯容疑者(56)を同法違反(贈賄)容疑で逮捕した。捜査2課は認否を明らかにしていない。
捜査2課は同日、大阪市北区の西日本高速道路本社など複数の関連先を家宅捜索した。
玉置容疑者の逮捕容疑は、2014年2月に西日本高速道路の関西支社管内の各高速道路事務所が発注した自動料金収受システム(ETC)の不正通行防止を呼びかける看板設置を巡り、近畿施設サービスが受注できるよう便宜を図った見返りに同年3月中旬、室屋容疑者から現金約70万円を受け取った疑い。
玉置容疑者は当時、西日本高速道路の関西支社保全サービス事業部調査役で、看板整備などを監督していた。同容疑者は大阪高速道路事務所(大阪府茨木市)など5事務所に近畿施設サービスへの発注を指示し、計約700万円の随意契約を同社と結ばせたという。
高速道路株式会社法は、社員が職務に関して賄賂を受け取った場合、3年以下の懲役を科すなどと定めている。