２日の東京外国為替市場で円相場は続落した。17時時点では１ドル＝123円49～51銭近辺と、前日１日の同時点に比べ88銭の円安・ドル高水準で推移している。１日発表の６月のオートマチック・データ・プロセッシング（ＡＤＰ）全米雇用リポートや、６月の米サプライマネジメント協会（ＩＳＭ）製造業景況感指数の内訳の「雇用」指数が米雇用情勢の改善を示したことを受け、日本時間今晩発表の６月の米雇用統計も良い結果になるとの見方から円売り・ドル買いが出た。アジアで取引されている米国債の利回り上昇もドル買いを誘った。

10時前の中値決済では「ドルが不足していた」との声が多かった。日経平均株価の大幅高が「低リスク通貨」とされる円の売りを促した面もあるようだ。

ただ欧州連合（ＥＵ）の改革要求案受け入れの是非を問うギリシャ国民投票を５日に控え、市場ではギリシャ債務問題の先行きは依然として見通しにくいとの警戒感が強い。このため円の下値を積極的に売り込む動きにはならなかった。９～17時の円の安値は１ドル＝123円57銭近辺、高値は123円30銭近辺で値幅は27銭程度だった。

円はユーロに対し反落した。17時時点では前日17時時点に比べ32銭円安・ユーロ高の１ユーロ＝136円57～60銭近辺で推移している。日経平均の上昇と対ドルでの円安が円売り・ユーロ買いにつながった。

ユーロは対ドルでは続落した。17時時点では同0.0055ドルユーロ安・ドル高の１ユーロ＝1.1057～60ドル近辺だった。対円と同様にユーロに対しても米雇用情勢への楽観論を背景にしたドル買いが入った。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕