政府の税制調査会は2日、総会を開いて所得税改革について議論した。経済財政運営の基本方針(骨太の方針)で「将来の成長の担い手である若い世代に光を当てることにより、経済成長の社会基盤を再構築する」とされたことを受け、若年層や低所得層に配慮した形で所得税の負担構造を見直す。税制調査会は来年に中期答申をまとめる。
会合後に記者会見した中里実会長(東大教授)は「再来年の4月に消費税を上げることを考えると、他をそう簡単に上げるわけにはいかない」と語り、財政再建のために税率の引き上げ等によって「税収中立」の方針を変えることには慎重な姿勢を示した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕