6日午前の東京外国為替市場で、円相場は上げ幅を縮めている。10時時点では前週末3日の17時時点に比べ69銭円高・ドル安の1ドル=122円46~49銭近辺で推移している。日本の個人投資家などが円売りを続けているほか、10時前の中値決済では「ドルがやや不足していた」との指摘がある。
日銀の黒田東彦総裁が6日、支店長会議の冒頭でのあいさつで「景気は緩やかな回復を続けている」などと述べたが、特に材料視はされなかった。
円は対ユーロでは再び上昇している。10時時点では同1円73銭円高・ユーロ安の1ユーロ=134円98銭~135円02銭近辺だった。日本勢の円売りは対ユーロでは一巡。ギリシャ債務問題の先行き不透明感を背景にした円買い・ユーロ売りが改めて優勢になった。
ユーロはドルに対してはもみ合っている。10時時点では1ユーロ=1.1020~23ドル近辺と、前週末の17時時点に比べて0.0081ドルのユーロ安・ドル高水準だった。ギリシャ懸念からユーロ売りが出ている半面、対円でのドル高の影響でユーロを買い戻す動きもあり、一方的なユーロ安にはなっていない。〔日経QUICKニュース(NQN)〕