6日午前の東京外国為替市場で円相場は続伸した。12時時点では前週末3日の17時時点に比べ61銭円高・ドル安の1ドル=122円54~57銭近辺で推移している。5日に実施されたギリシャの国民投票で緊縮財政への反対票が多数を占めたことを受け、ギリシャ債務問題の先行きが一層不透明になったとの見方から「低リスク通貨」の円は上昇圧力を受けて始まった。
しかし、円の上値は重かった。日本の個人投資家が戻り待ちの円売り・ドル買いに動いたほか、10時前の中値決済では国内輸入企業のドル買いが入った。対ユーロ/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EBE7E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXで持ち高整理などの円売りが進むとつられて円売り・ドル買いが出た。
菅義偉官房長官が6日午前の記者会見で「ギリシャ国民投票の株や為替への影響は極めて限定的で、予測の範囲内だろう」などと述べたことへの反応はなかった。日銀の黒田東彦総裁や麻生太郎副総理・財務・金融相が6日早朝、ギリシャ問題を注視していく姿勢を示したことも特に材料視されなかった。
9~12時の円の高値は1ドル=122円41銭近辺、安値は122円71銭近辺で値幅は30銭程度だった。
円はユーロに対しては3営業日ぶりに大幅に反発した。12時時点では前週末17時時点に比べ1円39銭円高・ユーロ安の1ユーロ=135円32~35銭近辺で推移している。ギリシャ懸念を背景にした円買い・ユーロ売りが何度か膨らんだ。ただ円買いの勢いは続かず、結局円は押し戻された。
ユーロはドルに対し反落した。12時時点では同0.0061ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1040~43ドル近辺で推移している。対円と同様にドルに対してもユーロは今のところ底堅さを見せている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕