沖縄県は31日、米軍普天間基地(宜野湾市)の移設先、名護市辺野古沿岸部の在日米軍が立ち入りを制限している区域で潜水調査を始めた。工事主体の沖縄防衛局が移設作業の一環で海中に投入した大型コンクリート製ブロックが、サンゴ礁を傷つけていないか確認するのが目的だ。
翁長雄志知事は、県の岩礁破砕許可の範囲外でサンゴ礁の損傷が確認されれば、防衛局への破砕許可を取り消す意向。
県によると、調査は日曜日や潜水員の休養日を除いて10日間実施する計画で、最短でも9月12日までかかる。政府は移設関連工事の中断期間を9月9日までと設定したが、菅義偉官房長官と翁長氏は29日の集中協議で、潜水調査のため数日間延びることもあり得ると確認した。
調査は県が2月から申請。移設関連工事が今月10日から1カ月中断されたのに伴い、日米両政府が承認していた。〔共同〕