【NQNニューヨーク=横内理恵】25日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前日比45銭円安・ドル高の1ドル=120円50~60銭で取引を終えた。24日夕にイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が講演し、年内の利上げに前向きな発言をした。市場で利上げが改めて意識され、円売り・ドル買いを誘った。
25日朝発表の4~6月の米実質国内総生産(GDP)確定値は前期比年率3.9%増と改定値から上方修正され、市場予想も上回った。米景気の勢いの強さを手がかりとしたドル買いもあった。米株式相場が強含んだ場面で投資家が運用リスクを取りやすくなり、「低リスク通貨」とされる円が売られたとの指摘もあった。
ただ午後に米株式相場が伸び悩み、S&P500種株価指数などが下げに転じて終えると円は下げ渋った。ブラジルなど新興国通貨の不安定な動きが続くとの警戒感も強く、運用リスクを取るのに慎重な地合いが続いているという。週末を前に持ち高を調整する目的で円が買い戻されたことも円の下値を支えた。
この日の円の安値は121円24銭、円の高値は120円45銭だった。
円は対ユーロで小幅に3日続落し、前日比15銭円安・ユーロ高の1ユーロ=134円95銭~135円05銭で取引を終えた。円、ユーロともに対ドルで下げたが円の下げ幅がやや大きかった。
ユーロは対ドルで3日ぶりに反落し、前日比0.0020ドル安い1ユーロ=1.1190~1.1200ドルで終えた。円と同様、イエレン議長の発言を受けて対ドルでのユーロ売り・ドル買いが優勢になった。
この日のユーロの安値は1.1125ドル、高値は1.1213ドルだった。