顧客企業などの脱税を指南したとして、東京地検特捜部は21日、法人税法違反(脱税)の疑いで元税理士の70代の男の強制捜査を始めた。東京都内の事務所など関係先を家宅捜索しており、容疑が固まり次第、同法違反容疑で逮捕する方針。
関係者によると、東京都内の医療法人や不動産会社、ホームページ制作会社などに対し、法人税の脱税を指南した疑いが持たれている。男は見返りに多額の報酬を得ていたとみられ、特捜部は実態の解明を進める。
男は国税庁OBで、「税のスペシャル大辞典」と称するブログを立ち上げ、税務調査への対策や注意点などについて解説していた。過去に所属していたとされる会計事務所のホームぺージには、「国税勤務経験豊富な税理士が、そのノウハウを存分に活用・発揮し税務調査に対応する。他の事務所ではあまりないものを学べる」などと記載していた。