日銀が4日発表した10月のマネタリーベース(資金供給量、月末残高)は9月末から5兆9872億円増加の344兆4225億円だった。月末残高は15カ月連続で過去最高を更新した。日銀が長期国債を中心に資産を大量に買い入れていることで資金供給量の増加が続いている。
10月の前月比の増加率は1.8%増だった。国債の大量償還があった9月(3.4%増)から伸び率は縮小した。
10月の平均残高は前年同月比32.5%増の338兆8877億円だった。内訳は日銀当座預金が47.3%増の242兆4597億円。紙幣の発行残高は6.1%増の91兆7792億円だった。貨幣(硬貨)の流通高は0.9%増の4兆6488億円だった。
マネタリーベースは市中に出回るお金(紙幣、硬貨)と金融機関が日銀に預ける当座預金の合計。日銀は「年間約80兆円に相当するペース」でマネタリーベースを増やす方針を昨年10月に決めている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕