東芝は7日、会計不祥事を巡る経営責任を調査した外部委員会の報告を受けて、歴代社長3人と当時の最高財務責任者(CFO)2人の合計5人を相手取り損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。対象は田中久雄前社長のほか、佐々木則夫元社長、西田厚聡元社長、村岡富美雄元CFO、久保誠元CFOの5人。請求額は合わせて3億円で、今後新たな損害が発生した場合に金額が増える可能性もある。不祥事の責任を明確にして、室町正志社長を中心とする新体制のもとで事業の構造改革を急ぐ。
東芝は9月中旬、社外の弁護士3人で構成する役員責任調査委員会を設置。2009年3月期から14年4~12月期の取締役や執行役を対象に不適切会計の是正を怠っていなかったか事情を聴いてきた。その上で調査委員会は旧経営陣の5人に責任があったと指摘した。