三菱航空機(愛知県豊山町)の国産ジェット旅客機「MRJ」の試験機が11日午前、愛知県営名古屋空港から飛び立ち、太平洋側の遠州灘の上空を航行して、同空港に着陸した。初飛行に成功したことでMRJの開発は完成に向けて大きく前進する。
日本メーカーが民間旅客機の主翼や胴体まで丸ごと開発するのは1962年に初飛行した「YS―11」以来、半世紀ぶりとなる。
試験機は午前9時20分ごろ、駐機場から滑走路にゆっくりと移動した。三菱航空機社員や航空会社関係者が見守るなか、午前9時半すぎに離陸。同11時すぎに同空港に着陸した。
MRJは座席数が70~90席で、近中距離の地域間運航に適した「リージョナル・ジェット機」と呼ばれる。初飛行後に購入を計画する航空会社もあり、受注拡大にも弾みがつきそうだ。