福岡県警は30日、北九州市小倉北区の繁華街にある飲食店など約400店を対象に「みかじめ料」に関する一斉の聞き込み捜査を始めた。同地区は暴力団員の入店を禁止する標章制度の対象地域。捜査員は1日50人体制で5日間、暴力団からのみかじめ料要求の有無などについて聞き込みを続ける。
今回の捜査は3年前に標章を掲示したビルを放火したとして、暴力団工藤会(本部・北九州市)ナンバー3の菊地敬吾被告(43)=組織犯罪処罰法違反罪などで起訴=らを25日に逮捕したことに合わせて始めた。県警による一斉聞き込みは今年4回目で、捜査幹部は「組幹部逮捕後は安心感から情報提供を得やすい」と話す。
同地区でスナックを経営する女性は「警察の捜査が進むたびにほっとしている。切りつけや放火事件で離れた客足も戻ってくれるといい」と話した。