【NQNニューヨーク=古江敦子】1日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに反発し、前日比20銭円高・ドル安の1ドル=122円85~95銭で取引を終えた。米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が悪化し、ドルが売られた。主要通貨に対するドル高が進んでいたため、持ち高を調整する目的の円買いが入った面もあった。
11月のISM製造業景況感指数は48.6と前月から1.5ポイント落ち込み、景気の拡大・縮小の境目である50を3年ぶりに割り込んだ。米製造業の回復が遅れているとの見方が広がり、ドル売りが広がった。
2日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演や3日の欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を見極めたいとのムードが広がった。注目度の高いイベントを前に、米利上げを見込んで積み上げてきたドルの買い持ち高をいったん中立方向に戻す円買い・ドル売りが入った。
円の高値は122円76銭、安値は123円20銭だった。
円は対ユーロで7営業日ぶりに反落し、前日比55銭円安・ユーロ高の1ユーロ=130円55~65銭で取引を終えた。足元で円高・ユーロ安が進んだ反動で、利益確定や持ち高調整を目的とした円売りが出た。
ユーロは対ドルで4営業日ぶりに反発。前日比0.0070ドル高い1ユーロ=1.0630~40ドルで終えた。ECBの定例理事会を3日に控え、ユーロ売りに傾けていた持ち高をひとまず中立方向に戻す目的のユーロ買いが優勢だった。英マークイットが発表した11月のユーロ圏の製造業購買担当者景気指数(PMI)確報値が改善し、ユーロを支えた面もあった。
ユーロの高値は1.0637ドル、安値は1.0597ドルだった。