富士通研究所は9日、スマートフォン(スマホ)を従来の3分の1の時間で完全に充電できる小型電源アダプターを開発したと発表した。家庭用コンセントに差し込み、USBケーブルを通じて充電する。2017年度の実用化を目指す。
電圧を制御する回路に通常のシリコンではなく、窒化ガリウムの半導体を使った。回路が高速で動くため出力が高まり、充電時間が短くなる。通常は2~3時間かかっていたスマホの充電時間が1時間以内になるという。
アダプターは2.5センチメートル角のサイコロ型。電圧の変換に使う部品も小さくできるため、全体の小型化につながった。アダプター内部の処理で失われる電力を半分程度に抑え、省エネ性能も高めた。ノートパソコンのアダプターを小さくするのにも役立つという。