【イエーテボリ=西山彰彦】ノーベル賞受賞者を含む世界第一線の科学者が9日、若手研究者や学生と対話する「ノーベル・ダイアログ」がスウェーデンのイエーテボリで開かれた。「知能の未来」をテーマに人工知能の進展とそれが社会にもたらす影響を討論。ノーベル週間の公式行事の一つで、今年で4回目になる。
会場には64カ国から1500人を超える参加者が集まった。人工知能の世界的権威であるグーグルのレイモンド・カーツワイル氏や、ノーベル物理学賞受賞者のカール・ワイマン氏などノーベル賞受賞者6人を含めて30人以上のパネリストが参加した。
「知能の未来」や「AI(人工知能)は我々の世界をどのように変えるか」などをテーマに講演したり、学生や若手研究者と議論したりした。
会場に集まった聴衆へのアンケート調査で、「AIや賢い機械の開発は、社会にとって脅威となるか、様々なチャンスを与えるか」という問いに約86%が「チャンスを与えてくれる」と楽観的な見方を示した。政策担当者がAIの進展で最も考えなければならないのは、「学習や教育」との回答が最も多かった。