昨年13歳になった子供約3万人のうち、「悩みや不安がある」と答えた女児は43.5%に上り、男児(29.0%)より多かったことが16日までに、厚生労働省が公表した「21世紀出生児縦断調査」で分かった。悩みの内容は、女児で「容姿」が多いのに対し、男児は「親の期待や要求が高すぎる」が目立ち、性別による違いが示された。
厚労省の担当者は「男児に比べ女児は精神的な成長が早いのではないか」と分析している。
この調査は、2001年に生まれた子供の成長や子育ての状況を継続して調べ、データを少子化対策などの企画立案に生かすのが目的。13回目の今回は昨年13歳になった男児約1万5600人と女児約1万4600人、その保護者が対象となっている。
悩みや不安の内容(複数回答)について聞いた結果、男女ともに1位は「学校や塾の成績」(男児54.8%、女児58.7%)で、2位が「進路」(男児32.5%、女児33.3%)だった。
一方で3位以下は、女児が「友達との関係」(26.8%)、「自分の容姿」(22.7%)と続いたのに対し、男児は「親の期待や要求が高すぎること」(16.0%)、「友達との関係」(14.9%)となっている。
一方、母親が仕事に就いている割合に関する質問では、出産半年後となる1回目の調査では、常勤とパート・アルバイトなどを合わせて25.1%だったのに対し、子供が13歳になった今回は76.4%に。子供の年齢が上がるのに合わせて母親の就業率が高まる実態が確認された。〔共同〕